アンナプルナ農園花鳥日記

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冬の農園通信より

《ハワイ島▲ペレを一周大冒険◎》

  
 この冬、ペレが住むハワイ島へ、ひとり旅してきました。ペレとはハワイ島の伝説に登場する火を司る女神様のこと。ぺレは母なる大地と父なる空の間に生まれ、最初はカウアイ島に住んでいたけれど、その後、オアフ島、マウイ島へと移住をし、やがてハワイ島を安住の地としたという言い伝えがあるそうです。最近まわりの女神さまや魔女たちが通っているハワイって、いったいどんな世界だろう?久しぶりに旅の冒険心が蘇ります。
 雨の都と呼ばれているヒロはハワイ東部にある静かな街です。まるで映画の場面にタイムスリップしたかのようなカメハメハ通りに、父の古い友人歌江さんのお店〈ドラゴンママ・フトンショップ〉はありました。手作りのお布団や生地、日用品などもありますが、その中にアンナプルナ農園のお茶も置いてありました。太平洋の真ん中の島、見知らぬ街、たどりついたお店でアンナプルナのお茶のパックを見たときには何だかうれしくなりました。
 いよいよオンボロトラックを借りてキラウエア・カルデラへと向かいます。初めての土地で火山へ続く真っすぐな道を運転していると、次第に自由の感覚と好奇心が呼び起こされます。〈ああ、やっぱり私って冒険好きなんだなあ・・・〉それにしても何て広々とした島だろう。街を出たらガソリンスタンドやコンビニなんて滅多にない。コマーシャルなイメージのハワイと違って、実際のハワイ島はもっとワイルドで赤黒い溶岩がどろどろと地球の底から日々生まれ続けている、自然の神々が息づいている島。
 ハワイ火山国立公園に車で入り、林の中を道なりに運転してゆく。。。
すると突然目の前に黒い黒い黒~い!漆黒の広大な溶岩の世界が現れた。〈・・・ここは完全に異空間・・・〉まるで瞬きした間にどこか別の惑星にワープしたかのような感覚になり、思わず「何これ~~~!!!ぎゃあああ~~~!!!」と車の中で叫んでいました。
今ここにいる自分が可笑しくて、叫んだ自分も面白くて、人生の奇跡に感謝したい気持ちになりました。
ペレの住み家と言われている火口ハレマウマウを見た瞬間は、地底から響いてくるような火口に満ちているバイブレーションに言葉を失いました。自分の存在の小ささを感じ、母なる大地にひざまずきたくなるような場所でした。
 今回のハワイ島、短い間だったけれど、毎日フシギな出来事やステキな出会いがありました。中でもドラゴンママの歌江さんと画家の小田まゆみさんに出会えた事は農園で根づきはじめた今の私にとって刺激になりました。太平洋の只中の島で、日本の女性が経済的に独立して、自らを活き活きと美しく逞しく生きる姿は、これからの農園のヴィジョンや私が目指す自立した女性の生き方にインスピレーションを与えてくれました。自分自身を生きている女性はかっこよくてチャーミング◎今回の出会いは宝物です。
 平和を願う地球人の繋がりが国境を越えて波紋のようにこの惑星に広がりますように。
 亀々の聖地・ハワイ島、地球上でまた大好きなふるさとがひとつ出来ました。(ラビ)

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 今朝は霜で森も茶畑も真っ白、身の引きしまる寒
さでした。それでもお日様が出てくると何だか春め
いて、小鳥の声もうれしそう。お茶の木の下の霜柱
の中にスノードロップの花を見つけました。小指の
先ほどの鈴のような小さな白い花を、ぽつんと下向
きに咲かせています。
 みなさまお元気でいらっしゃいますか?
 農園ではまだのんびりですが、お天気の良い日に
は茶畑に堆肥を入れたり、薪を割ったりしています。
冬枯れの畑には土寄せしてある大根やカブ、京菜や
ターサイもあります。
 娘がこの頃熱心に玄米食をはじめました。若者た
ちの間にマクロビオティック料理が浸透してきてい
るそうです。昔、私が熊本市内で自然食レストラン
をやっていた頃は年配のお客さんが多かったのです
が、最近では若者たちが感覚的に新しいライフスタ
イルとして玄米食を選んでいるようです。そしてオ
ーガニックコットンや、電磁波の予防になるという
麻のTシャツやパンツをかっこよく着こなしていま
す。ステキなマクロビ食の本も多く出ているし、都
会で若者たちが経営する自然食品店も注目されてい
るようです。

 地球温暖化や戦争の危機の時代を乗り越えて子育
てをしたり、たくましく生きていける若者がたくさ
ん出てくる事を願っています。農園もそんな人たち
を応援して、共に働いてゆけるようなヴィジョンを
描き始めたところです。
           
 まだ農作業があまりないこの季節、ゆっくりとテ
ィータイムをもつのが私たちの日課です。朝起きる
とまず自彊術という体操で身体をほぐします。それ
からほうじ茶に梅干しとお醤油を入れていただきま
す。その後緑茶をゆっくり入れてその日の予定を考
えます。
 覚醒効果抜群の自然緑茶は朝のお目覚めやお仕事
の合間に、心身を癒してくれるほうじ茶はほっこり
と心も身体も暖めてくれます。みなさまもティータ
イムのひとときをお楽しみください。 

 お茶の在庫がまだありますので、ご入り用の方はお
早めにお申し込みください。      (正木チコ)



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グラウンディング・ソング


 ぼくが住んでいる丸太小屋の机やパソコンが並んでいる窓の外に、窓を塞いでしまうくらい豊かに枝葉を広げた大きな杉が立っています。20年あまりここで、杉の木は外から、ぼくは部屋の中から、互いに向き合って暮してきたというのに、これまできちんと挨拶をしたことも、話をしたこともありませんでした。
 最近は環境についてのトークや植林などのために農園を留守にすることが多くなりましたが、去年の夏のこと、3ヶ月あまりの長旅を終えて農園に帰り、机の前に座ったとき、ぼくは心からホッとして、目の前の杉の木に「ただいま」と声をかけました。すると木が「おお・・・」とうれしそうに小さく揺れました。ぼくはもう一度、「やれやれ、やっと帰ってきましたよ」と挨拶しました。木は「お帰りなさい!」というように、やさしくサワサワサワと葉を揺らしました。
 ぼくは旅の話をしようと思い、「ねえ・・」と話しかけました。だけどそのとき、木に何と呼びかけたらいいのか分からないことに気づき、名前をつけることにしました。名前は考える間もなく、まるで木が自分から教えてくれたかのように、すらすらと出てきました。大杉さん・・名はみどり。
 大杉みどりさん・・杉の木もその名前が気にいったようでした。
 それから毎朝カーテンを開けるときは「お早うございます、大杉さん」、
夜に閉めるときには「おやすみなさい、みどりさん」と声をかけるようになりました。名前を呼ぶことで杉の木とずいぶん親密になれたように感じました。



 それからほどなくボブ・サムという人がやってきました。ボブはアラスカの先住民クリンギット族の語り部で、アラスカを愛した写真家・星野道夫の親友でした。星野は、「ほとんど喋らない寡黙なボブに、自分が捜し求めていた目には見えぬある世界を感じ、ぼくは少しずつ魅かれていった」と書いています。
 その通り、彼は寡黙な人でした。大きな樹々の大きな森の奥深くある湖水のような静けさを湛えた人でした。会うなり彼は、黙ってじっとぼくを長いこと見つめました。ぼくは彼を十年ほど前に広葉樹を植林した近くの山へ案内しました。頂の森の中には山の神様が祀られています。祈りを捧げたあとでボブがぼくにいいました、「木にたくさん話しかけてください」。
 それからは自分の抱えるさまざまな問題や解決策について、あるいはかなり深遠な哲学的アイディアにいたるまで、大杉さんに話すようになりました。すると、フシギなんです。大杉さんに何かを話すと、その瞬間に応えが心に響いてくるようなのです。何かを尋ねると、答えがちゃんと心の中に湧いているのです。そんな風にして木と対話できることを知りました。
多分それは、木そのものと話しているわけではなく、木はアンテナのようなもので、ぼくの問いかけが大杉さん(というアンテナ)を通して森の神 ――老子のいう『谷神』のような存在につながるのではないでしょうか。巨木や磐座に話しかけることによって自然の神々やインディアンのグレイト・スピリットと話ができるのです。
 もしかしたらこれはフシギでも何でもなくて当たり前のことなのかもしれません。ただ現代人が忘れ、それをする能力を見失ってしまっているだけなのかもしれません。だから人は孤独になった。森を壊し、木を失ってしまったために、自然神からも祖先からも切り離され、孤独になってしまった。



 深い川渡って 母さんの膝に
 虹の橋渡って 母さんの胸に
 世界はめぐる 母さんの膝に
 文明はめぐる 母さんの胸に

 これは最近できた歌、『グラウンディング・ソング』です。
 昔々、人は森から出て畑を作りはじめ、木を切って村を作り、森を壊して町を作りました。自然と人間の間にはしだいに溝ができ、溝は川になり、川は深く広くなりました。そして人間は川のこちら側、環境は川の向こう岸にあると信じました。だから人は自然の痛みを感じることなく、環境を壊せるようになったのです。
 だけど人間が自然から離れて生きてゆけるわけがありません。身体はすっかり食べものからできていますし、食べものとはすなわち環境です。心だって自然のすがたをそのままに映しています。
 九州は今年も大暖冬でした。昨夏の暑さも只事ではありませんでした。地球温暖化の原因は温室効果ガス、だからCO2を減らせ!と皆がいいます。まるでCO2が悪者であるかのように・・・。だけど、ナイフが人を傷つけたというでしょうか?いいえ、傷つけたのは人です。人の心です、心がそれを命じたのですから。心の闇が晴れない限り暴力は止みません。そのように環境破壊を引き起こした原因は、人の心の中に求めなければならないでしょう。現代人の意識の闇が晴れない限り自然破壊は止まないでしょう。人間中心からアースファースト(地球主義)へ、意識のコペルニクス的な転回が必要なのです。
イスラム文学にナスレッディンというお坊さんが登場する笑い話があります。
夕方、隣人が家に帰ると、ナスレッディンが路上にひざをついて何か探しものをしています。
「何を探しているのですか?お坊さん」
「鍵を失くしたのです」
二人は日が暮れるまで探しました。だけど鍵は見つかりません。そこで隣人は「鍵はどこで失くしたのですか」と尋ねました。するとナスレッディンがいいました。
「家の中です」
「何ですって!それではなぜここで探していたのですか?」
「外の方が明るいからです」

 環境問題の解決の鍵は川のこちら側にはありません。鍵を得るには向こう岸に渡らなくてはなりません。
 文明はいま母なる地球の膝に戻り、そこに根づこうとしています。現代人のこの自然回帰をグラウンディングといいます。
                             (正木高志)

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  1. 2008/03/01(土) 12:20:01|
  2. アンナプルナ農園通信
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